コラム矯正
歯科矯正の種類と自分に合った矯正方法の見つけ方
矯正と聞くと、高くて時間がかかる。というネガティブなイメージが思い浮かぶと思います。私もその一人でした。
ですが、大人になって歯並びにコンプレックスに感じる方が多くいらっしゃるのも事実。
私の友人も長年のコンプレックスだった歯並びを整えることでコンプレックスが解消されて性格も明るくなった印象があります。
今回の記事をご覧になって、矯正についての疑問が解消されればと思います!
✔矯正の種類
✔矯正のメリットとデメリット
✔矯正を始めるタイミング
歯科矯正とは
矯正について正しく理解していきましょう!
矯正(歯列矯正)とは、歯並びが悪いことで起こる悩みやトラブルを解決することを目的としています。
コンプレックスの解消だけではなく、お口のトラブルを未然に防ぐメリットがたくさんあります。
歯並びや噛み合わせが悪いことを歯科用語で「不正咬合(ふせいこうごう)」といい、例えばこんな影響があります。
・歯並びが気になり、笑顔や人との会話に自信を持てない
・発音が不明瞭になる
・食べ物がうまく噛めない
・口が自然に閉じず、口呼吸になり口臭等の原因に
・うまく歯を磨けず、虫歯や歯周病の原因に
これらの悩みやトラブルを解決に導くための治療が矯正です。
原因となる不正咬合を、患者様自身の歯を活かしながら、キレイな歯並びに改善します。
矯正装置を装着し、ゆっくりと力をかけて歯を動かし、歯並びや噛み合わせを調節していくのです。
歯並びが美しく整うことで、結果的に顔の形や見た目の印象に良い効果を得ることが期待できます。
歯列・歯科矯正の種類
ご自身にあった矯正方法を見つける必要があるので、ぜひご来院いただいてご相談ください!
小児矯正(床矯正)
成人矯正との大きな違いは小児矯正は成長を利用して行います。
そのため、結果的には歯を抜かずに顎の成長を促すことで綺麗な歯並びになる可能性があります。
それに対して、成人矯正はガタガタの場合やはりスペース不足により歯を4本抜かないといけないケースがほとんどです。
子供の年齢がだいたい3歳くらいには子供の歯は全て生えそろうので、その時にだいたい大人の歯がきちんと揃うかの目安になります。
その時に歯医者さんで相談頂いて小児矯正を始める準備をしましょう。
だいたい9歳から10歳くらいまでにご相談頂けると無理なく小児矯正始めていけますので早めに歯医者さんにご相談ください。
ブラケット矯正(成人矯正)
ブラケット矯正とは、「矯正」と聞いて一般的にイメージされる、ワイヤーを使用した治療方法です。
歯にワイヤーを通すことのできる装置(ブラケット)を装着し、ワイヤーをそこに通して少しずつ歯を移動させていきます。矯正治療の中には治せる症例が限られてくる治療もありますが、ブラケット矯正は、ほとんどの不正咬合に対応可能な矯正装置です。
また、ブラケットは笑った時などに見えてしまうため、気になる方もいらっしゃると思いますが、今は透明や白色のジルコニアで目立たないも審美ブラケットもありますので、ご希望に合わせて選択していただくことが可能です。
メタルブラケット
金属製のメタルブラケットは、丈夫な上、他の矯正装置に比べると安価です。ただ金属アレルギーが心配な方や、目立つ装置が嫌という方には向きません。今は殆ど使用しません。
審美ブラケット
透明や白のブラケットは目立ちにくく、非金属製なので金属アレルギーの方でも治療が可能です。材質はセラミックや樹脂で、メタルブラケットよりやや高額で強度が劣るといわれています。
アライナー矯正(成人矯正)
アライナー矯正は、一人ひとりの歯の状態に合わせたマウスピースをお作りし、そのマウスピースを装着することで歯並びをきれいにしていく矯正治療です。
マウスピースは透明で薄い素材でできているため目立たず、歯を磨く時やごはんを食べる時は、取り外すことができます。
ただし、1日17時間以上は装着しないと効果が薄れてしまいますので、むやみに外さないようにしましょう。
なお、マウスピースは最新のCAD/CAMシステムによって製作し、治療開始時にいつまでにどれくらい歯が動いていくのかを計算します。
特徴①:目立たない
マウスピースは、医療用の透明なプラスチックで作られていますので、お口を開けても矯正治療中であることはほとんどわかりません。目立たない矯正治療を受けたいという方には、特にお勧めです。
特徴②:食事の邪魔にならない
固定式の矯正装置を使っていると、どうしても違和感が気になったり、食べられるものに多少の制限があったりします。しかし、マウスピース矯正では取り外すことができますので、いつも通りの食事を楽しんでいただけます。
特徴③:歯磨きがしやすい
歯磨きの際も取り外すことができるため、磨き残しによって虫歯になりやすくなるといった心配はありません。また、金属を使っていないためお口の中を傷つけたり、口内炎ができやすくなったりすることもありません。
矯正をはじめるタイミングとメリット・デメリット
小児矯正(床矯正)
【メリット】
○これから起こる成長を利用しやすい。
○虫歯や修復歯、欠損歯が少ないので、矯正歯科治療を行う上での選択肢に幅がある。
○歯の移動に伴う歯肉の退縮や骨の減少が起こりにくい。
【デメリット】
○成長に伴う環境の変化、また患者さん自身にも変化が見られるので、治療に対するモチベーションを維持するために、特に注意を払う必要がある。
成人矯正(マウスピース・ブラケット矯正)
【メリット】
○本人の意志で治療を開始するので、その後の治療においても協力が得られやすい。
○治療に対しての関心や理解力が高い。
【デメリット】
○虫歯や修復歯、欠損歯が多いとできない。
○歯周病に罹患している場合が多く、治療に対して注意が必要である。
○歯の移動に伴い歯肉の退縮や骨の減少が起こる可能性がある。
よくある質問
まず、食べる時に、アゴが楽な場所で、じゃまされずに動いているかをチェックします。アゴを前後左右にズラさないと噛めない場合には、乳歯の時期でも治療を開始することがあります。 歯のデコボコがひどくなりそうな場合や出っ歯になりそうな場合も、成長する力の残っている若い時期であればより積極的な治療が可能となるため、早目に矯正歯科を受診されるようお勧めします。
また、アゴの骨の大きさに問題のある受け口(骨格性反対咬合)などで、骨の成長を見極め、タイミングを選んでコントロールする必要がある場合には、治療の時期を何回かに分けることもあります。さらに、若い時にはきれいな歯ならびであっても、年齢とともに歯ならびは変化します。特に、親知らずに押されたり、むし歯で歯を失くしてから長い期間ほうっておいたりした場合には、かみ合せは大きく変化します。そのような、中高年になってから生じた歯ならびやかみ合わせの不正に対しても矯正治療が必要となります。
なお、矯正治療によって歯を移動させることは何歳になっても可能ですが、その際、特に歯ぐきや歯を支えている骨が健康であることが必要な条件とされます。
・叢生(そうせい):乱ぐい歯、八重歯など、歯が重なってならんでいたり、一部の歯が歯列の外に飛び出している状態。
・上顎前突(じょうがくぜんとう):出っ歯、上のアゴや前歯が前に出ていて唇が閉じにくい状態、指しゃぶりの癖が原因の場合もあります。
・反対咬合:うけ口、下のアゴや前歯が上の前歯より前に出ている状態。
・開咬:奥歯でかんでも前歯がかみ合わない状態。
・過蓋咬合(かがいこうごう):下の前歯が上の前歯に隠れてしまうほどかみ合わせが深い状態。
・空隙歯列(くうげきしれつ):すきっ歯、歯と歯の間にすきまがある状態。
・顎変形症(がくへんけいしょう):手術が必要とされるほど上下のアゴが極端にズレていたり、変形している状態。
・先天異常による不正咬合:唇顎口蓋裂など。
・その他 かみ合わせが不安定なもの・顎関節症に関連するもの
最近は治療技術や材料の進歩により治療期間は短縮されてきていますが、成人の場合、1~3年程度かかる場合が一般的です。
また、治療後には後戻りを起こさないように、移動した歯をその位置に安定させる保定(おさえておく)期間も必要となります。
また、子供における受け口や出っ歯など、上と下のアゴの位置や大きさに問題があってアゴの成長をコントロールする場合には、治療期間は数年に及ぶこともあります。
固定式の代表的な装置はマルチブラケット装置です。これは、ひとつひとつの歯に小さなブラケットと呼ばれる装置を接着し、そこに細いワイヤーを通して歯を動かすための力を発生させます。透明なプラスチックあるいはセラミック製のブラケットもよく使われます。
可撤式装置は、患者さん自身で装着したり取り外したりできるものです。主に、かみ合わせの位置やアゴの成長を誘導する装置や部分的な歯の位置を治す場合などに用いられます。
最近では、無色透明な取り外し式の装置もあります。 それぞれの歯並びによって使用する装置も異なります。どのような装置が適しているかは、矯正歯科で相談するようお勧めします。
また、歯を動かし終わっても、歯は骨の中でまだ安定せず元の位置に戻ろうとするため、治療後もしばらくの間は、数カ月毎の程度で通院して、かみ合わせを管理してもらう必要があります。乳歯から永久歯への交換期や、顎の成長の定期的な観察の間は、 3カ月~1年毎の通院となることもあります。
ただし、硬い物(おせんべいや飴玉・氷の丸かじり)や粘着するもの(ガムやキャラメルなど)などは、固定式の装置を壊す恐れがありますので避けるようにしてください。
また、食べ物が詰まりやすくなりますので、歯磨きを丁寧に行う必要があります。
その対策として、歯科医師らによるブラッシングなどの清掃指導や食習慣の指導をしっかりと受け、いつもお口の中を衛生的に保てるよう、ご家族のご協力もいただき、ご自分の責任で管理することが大切です。ゆっくりと丁寧に時間をかけて、鏡を見ながらブラッシングして下さい。
そのような場合には歯を抜く必要があります。
矯正医では、歯列模型やさまざまなレントゲンを用いて、歯のデコボコの程度やアゴの骨の大きさ・かたち、歯の萌出方向や位置などを確認し、審美的な面も含め、総合的に診断します。その時には、出来るだけ歯を残すようにと考えますが、どんな場合でも絶対に歯を抜かない、という治療はあり得ません。
したがって装置をはずした後にも、数年の間、保定装置などを用いて管理をする必要があります。この時期に保定装置の使用を怠ると、後戻りが起こることがあります。
一方、矯正治療の経験の有無にかかわらず、加齢による変化や歯周病などによって、歯ならびやかみ合わせは変わり続けます。その意味では、一生をかけて常に管理していくことが大切です。
その費用は、医療機関、治療方法、期間により異なり、また地域によっても異なります。
しかし、唇顎口蓋裂を含む一部の先天異常が原因で生じた異常なかみ合わせの場合や、顎変形症 (アゴの手術を必要とする重度なかみ合わせの異常) と診断された場合にのみ健康保険が適用されます。
ただし、保険適用の矯正治療は、一定の施設基準を満たし、必要な届出を行っている診療所で行っています。
治療のご相談時に、納得のいくまでお尋ねすることをお勧めいたします。
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